酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

イエラム サンタマリア ボヤージュ#2

エラム サンタマリア ボヤージュ#2

saito0701.hatenablog.comこれの限定品です。沖縄県伊江島産のラムを様々な樽で寝かせるプロジェクトの第二弾でこの#2はシェリー樽熟成。

 

マッカラングレンロセス、グレンドロナックのようなシェリー熟成のシングルモルトが好きな私としては見過ごせず、#1の赤ワイン樽熟成の物はスルーしましたが、この#2のシェリー熟成は思わず購入。

 

こんなカートン付き。

ボトルの底にある澱もさることながら、普通に注いでも少し濁りがあります。基本的に濁りは生産者が何か旨味を残したいときに、あえてろ過を荒くして残すものです。抜栓してすぐ飲んでみたところ、期待にそぐわないなんともチグハグは印象が否めない香味というのが率直な感想でした。私はラムは20年ほど飲んでますが国産ラムの経験はここ数年のことで、口慣れないゆえに美味しく感じなかったのかな、とモヤモヤしたままその日は床に就きました。

 

数日後「買った以上飲まないとな」と飲んでみたところ、味が落ち着き、アタック(最初に口に含んだ印象)は先述のようなシェリー熟成のシングルモルトのような味わいでしたが、その後やや未熟ながら実直なラムの姿が現れます。

 

saito0701.hatenablog.comこちらのブログで書いたように、そう長い歴史を生産者でもないのに「ウチの酒はこう!」と決めつけて進化を怠ると大抵の酒は時流の中で消え去ります。エラムはこういっちゃなんですがそう有名なブランドでもなく、歴史も2011年が最初にラムを作った年と酒類業界において殻が外れたヒヨコ程度です。

 

しかし、守る歴史が無い分、新たな取り組みをし続ける生産者にしかつかめない未来があるかもしれません。