酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

菊姫 にごり酒

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菊姫 にごり酒

ウチの会社で「必要な人(営業)は必ず事前に予約してください」とアナウンスしても後になって欲しくなって(飲食店から頼まれて)横取りが多発する季節限定のお酒です。お客さんが欲しいというものを与えるだけなら営業マンなんて要りません。

 

地味なラベルからうかがい知れるように、ここのHPを見ると

「飲みやすいだけの酒や万人受けする酒、あるいは目新しさを狙った奇抜な酒を造ることは全く考えていません」との事。徹底した品質重視なんでしょうね。

 

最近様々な酒に見られるのが、ボトル、ラベルがオシャレでひと際目を引くものです。これは日本酒やワイン、ウィスキーにも見られる傾向です。極端なのはシャンパンですね。「ボトルに幾らかけた?」という豪奢は見た目と、全く中身が語られないシャンパンが、ホスト、キャバクラなどで大人気です。高級シャンパンの代名詞であるドン ペリニョンですら光るルミナスボトルが人気なのですから、清貧を貫いたシャンパーニュの父、ピエール ペリニョン氏が今の日本の夜の街での自分の名を冠するシャンパンの商品のされ方を見て、何を思うのでしょうか?

 

飾らないボトルはいいとしても、この菊姫のにごりはもうちょっと宣伝なり売り場でのアピールがあったらもっと売れるのではないかと思える質の良さです。軽く、飲みやすいのですがバランスが良く飲み飽きしません。自然と体に入ってくる感覚です。扱っている問屋さんの営業が強く勧めるはずです。

 

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にごりではありますが、きめ細かいため口当たりが柔らかく、比較的薄味のおでんとも問題なく合いました。

 

日本酒はあまり勉強してこなかったのですが、やはりワインより日本の食卓に合わせやすいのは便利です。また気になる日本酒があったら試してみようと思います。