酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

サントリー ストロングゼロ ダブルメロン

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サントリー ストロングゼロ ダブルメロン

2021年12月21日期間限定発売。処分価格になっていたものを購入。レモンと同じ作り方であればメロン果汁とメロンを漬け込んだお酒を使っているものと思われますが、果汁0.2%ですから果汁はほぼ無きに等しいです。

 

アルコール依存症御用達のストゼロは低価格で飲みやすく、酔いやすい。酔うことが目的で飲む人もいるのでしょうが、ベストセラーなのもうなずけるほど普通に美味しいです。このメロンも香りが良く、タンブラーに注いでいるだけで横を通った妻が「いいにおい」と言うほどわざとらしいほどのメロンの香りがします。

 

世界中で飲まれているミドリ メロンリキュールの生産者だからか中々いいです。

 

ただ、先述の通りうっかり飲みすぎる危険のあるお酒です。ロング缶1本だと純アルコール換算で36g。これはテキーラやウィスキーのダブルを2杯飲んでいるものにかなり近い数字です。しかし、テキーラなどを飲むときは普通は「強い酒を飲んでいる」という自覚があるはずです。ストゼロの飲むときのその自覚はあるかというのが大事なところです。

 

決して悪いお酒ではありません。売れるのも分かりますがほどほどにすべきでしょうね、、、

バラデン POP(ポップ)

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バラデン POP(ポップ)

2022年3月1日発売。バラデンはイタリアのクラフトビールのパイオニア。イタリア産の素材にこだわり100%イタリア産の物も作っています。こちらのPOPは缶の下部に書かれている通り99.09%イタリア産のようですね。

 

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タンジェリンオレンジとベルガモットを使っているらしく、爽やかな柑橘類の香味が漂う、上品な味わいです。一口目の印象は「綺麗」です。クラフトビールらしく個性的ではありますが、そこまでクセの強いタイプでは無いので飲みやすい部類にはなると思います。

 

缶はフルオープンになるタイプの物で、缶のまま飲んでも香りを感じることができるようになってますが、せっかくですのでグラスに注いでみました。

 

味は好みですが、輸入ビールはどうしても価格がこなれておらず、たまに飲む分にはいいのですが宅飲みとして日々に食卓に乗るかというと難しいものです。元々輸入ビールは価格がネックなのですが、そこにさらにクラフトビールとなると致し方ないのでしょうが。

 

現在、世界中の港でコンテナ不足、コロナによる人手不足、一部地域のストライキなどで大幅に荷物が送れています。船のスケジュールを見ると「+4weeks」の文字が散見されますので、ヨーロッパの荷物が3つの港を経由して日本の港に入るなら、単純に3か月程度で届いていた荷物が6か月かかることになり、実際にそれほど遅れています。これは日付のあるものでは致命的です。

 

スペインでは大規模なトラック運送者のストライキにより食品の輸送が滞っており、一般市民が食べるものが無くなりつつあるという状況になってます。燃料費高騰に対して運賃の値上げを拒否する国、大企業に対する反発らしいのですが難しい問題です。

 

世界的にはコロナは一応下火になりつつあるので、今後様々な物が改善するといいのですが。輸入されているお酒が好きだと色々厳しい昨今です。

 

 

おたる醸造 キャンベル&バッファロー 赤 辛口

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おたる醸造 キャンベル&ロンド 赤 辛口

saito0701.hatenablog.comこのシリーズです。ロンドは初耳のブドウ品種だったので調べたところ、チェコで使われるザーリャセヴェラとサンローランの交配品種だとか。この北海道ワインと、同じく北海道の平川ワイナリーなどが育てているブドウ品種のようです。

 

やはり辛口表記ですが国内のワイン基準ゆえか、中辛口という程度。辛口ではありますがブドウそのものの甘味も感じます。ボディは軽~中程度、タンニンはほぼ感じませんが果実味と酸味はそれなりにバランスはとれています。

 

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以前はカルビと合わせて失敗したので、今度は豚ロースの酒粕漬と合わせたところ中々の好印象。飲みやすい一方で酸もありますので軽めのお肉となら合わせることも難しくなく、食事もワインも進みます。もちろん軽めのチーズなどとも合うでしょう。

 

こちらも道内限定ワインとのこと。生産量が少ないのでしょうか?キャンベル&バッファローよりはこちらの方が口に合いましたが、正直大きな差は無く、タイプとしてかなり近いものです。

 

北海道ワイン鶴沼シリーズが非常に秀逸で世界のワインの後追いではなく、日本固有の味わいを追求している感じが好印象です。優れたワインはテロワールのワインだと思っていますので、日本でフランスのようなワインを作る必要は無く、日本の気候とそれに合う品種でいいものができれば一番いいと思っています。

 

スパークリングワインの比較対象としてシャンパーニュが挙がるのはもはや仕方がないのですが、味までシャンパーニュを真似る必要は無いと思ってます。

 

日本のワインも同じことです。ワインは個性を楽しむものですから、独自の道を歩み続けて欲しいものです。

サッポロ レモン ザ リッチ 神レモン

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サッポロ レモン ザ リッチ 神レモン

saito0701.hatenablog.com

saito0701.hatenablog.comこのシリーズの濃いめのタイプです。

 

特製レモン、苦旨レモンのアルコール度数が5%であるのに対してこちらの神レモンは7%と高めにされており、レモンの味わいも強めです。

 

7%は絶妙で、5%に比べて飲みごたえを感じますが9%の缶チューハイほどは酔いません。レモンの香味も濃く全体的に濃厚な仕上がり。

 

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スタンダードが一番いいとは思いましたが、こちらの神レモンも中々いいです。飲み疲れない方ならこちらの方がいいかもしれません。あるいは味が強めの料理と合わせるときなどでしょうか。

 

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牛タンのような固めの触感の食べ物はある程度強めの味のお酒でないと合いません。赤ワインならタンニン豊富なタイプだと口の中で違和感が無いと思いますが、塩レモンで食べるなら赤より白でしょう。

 

好みに合わせた3種類をキチンと作り分けられており、選択の幅があります。特製と神が私の好みです。

サッポロ レモン ザ リッチ 苦旨レモン

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サッポロ レモン ザ リッチ 苦旨レモン

端的に言うと中途半端。苦いものを求める人には飲みやすく調整されれた甘さが気になるかもしれませんし、レモンハイに「甘酢っぱくて飲みやすい!」と言うものを求める人にはほろ苦さが違和感でしょうし。

 

皮の苦さにクローズアップしたちょっと珍しいタイプのレモンチューハイですが、思い切りが足りなかったのかもしれません。バランスはいいのですがどっちつかずでサッポロらしさが感じられません。そういう中途半端で最大公約数を追求するのはサントリーに任せればいいんです。

 

甘さ控えめなタイプがお好きな方には

saito0701.hatenablog.com個人的にはこちらがオススメです。「レモン!酒!炭酸!」という潔さが好印象でこちらも大好きなチューハイです。上司がお気に入りと聞き、初めて飲んだ時は甘さが足りず好みじゃない(甘党)と思ったのですが、食事といただくチューハイとしては一番優れていると感じました。何より飲み飽きしません。

若者のアルコール離れが10年以上叫ばれる中、ハードセルツァーなるお酒が欧米の若者の間で人気が高まっており、現在日本にもその動きがあります。ハードセルツァーとは簡単に言えば「香味付きアルコール炭酸飲料」で、炭酸水のようにドライな飲み口だが、果汁、もしくは果実で香味付けされており非常に飲みやすい一方でアルコール度数はせいぜい5%、糖質、糖分がかなり控えられており、健康志向なのが特徴です。

 

「じゃあ、ほぼ本搾りじゃん」と思いました。本搾りはレモンの香味がかなり強めですが、本搾りを炭酸水で少し薄めれば流行りのハードセルツァーです。

 

低アルコール指向、淡泊な味が流行る中でエビスといい、レモン ザ リッチといい味が濃い目のアルコール飲料を作るこの会社は嫌いになれません。

サッポロ レモン ザ リッチ 特製レモン

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サッポロ レモン ザ リッチ 特製レモン

キリンの本搾りと甲乙つけがたいのですが、マイナーな分「個人的ベストレモンハイ」はこれという事にしています。

 

マイナーなためにストロングゼロや氷結に比べて入手機会が少ないのが難点ですが、レモンの味わいがしっかりとしており甘すぎず、酸っぱすぎない絶妙なバランスが口に合います。

 

改めてここにアップしますが、レモンザリッチは3種類あり、こちらの特製レモンがスタンダード品で皮の苦さにクローズアップした「苦旨レモン」と味もアルコール度数も濃いめに仕上げた「神レモン」。苦旨はちょっと口に合わず、神レモンはかなりいい感じです。

 

個人的にちょいちょい好みに刺さる製品を生み出すサッポロですが、マーティングが大手ビールメーカーの中で絶望的に下手くそで鳴かず飛ばずの製品が少なからずあるのが残念です。マーケティングのせいではなく、やや個性的な味で好みが分かれてしまうというのもあるのでしょう。

 

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やはりレモンハイには唐揚げです。最近乱立する唐揚げ専門店ですが、こちらのからあげは最初食べたときあっさりしすぎて味気ないと感じたのですが、何度か食べているうちに柔らかい胸肉の自然な味わいがクセになってきました。こちらに慣れると冷凍食品の濃いめの唐揚げが逆に抵抗を感じます。

 

ビールがイマイチ売れている気がしないサッポロですが個人的には好きなので頑張ってほしいものです。

さがみの夢 レギュラー

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さがみの夢 レギュラー
  • 生産地:神奈川県相模原市
  • 生産者:スズラン酒造
  • 販売者:ハンド株式会社
  • ブドウ品種:富士の夢

saito0701.hatenablog.com

こちらのケントク同様、神奈川県相模原市のワインです。同じ会社かと思ったら違いました。相模原市はそんなにワイン作りが盛んなのかとHPを確認したら2021年3月にワイン特区になっていたそうです。

 

生産地で目を引いたのは確かですが、購入に至ったのは富士の夢という聞いたことも無いブドウ品種と

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このヴィンテージです。勘違いされがちですが、流通しているワインの99%は瓶詰めされたてが一番美味しく、時間がたつほど味が落ちていきます。極一部の本質的に優れたワインが理想的な環境に置かれたとき、初めて瓶内熟成され、リリースされたころよりも味と価値が上がっていくものです。

 

ですから、こちらのワインを見たとき「売れ残り?」と思って店主と少し話をしたら最近入荷したばかりと言うので、2015年収穫のブドウでワインを作り、ワイナリーでタンクだか樽だかで熟成させてから2021年年末~2022年にリリースされたという事ですから、スペインワインでいうところのグランレセルバ(最低60か月熟成。その内18か月以上は樽熟成)クラスという事になります。

 

先述の富士の夢という耳慣れないブドウ品種は山ぶどうである「行者の水」と国際的に広く使われているメルローの交配品種だとか。日本の気候に適し、アントシアニンポリフェノール豊かな濃厚なタイプのワインになると説明されており、この熟成期間が必要と言うのも納得です。

 

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色調は確かに濃く、7年前のワインとは思えないほど健全な輝きを持っています。これで飲み頃なのでしょう。味わいは国産メルローのイメージに近く、タンニンは細やかでしっとりとしていますが、国産メルローには感じないパワーも感じます。やはり濃いめでしっかりとしていますが、いわゆるチリやアメリカなどの新世界のワインのような「パワフルだろ?」って主張が強いわけでもなくちゃんと食卓に馴染みます。

 

2000円代半ばと言う価格に対する評価は難しいところです。値上がり激しいブルゴーニュワインですが、それでもこれだけのお金を出せば今でも購入は難しくありません。チリなら一口目で驚くようなパワフルなワインが簡単に見つかるコストです。しかし、国産の赤のこの価格でこれほど芯があるワインは3000円クラスからではないでしょうか?探せばもちろん、2000円代でもあるとは思いますが、経験上、国産の赤で「お!」と思うようなワインはシャトー メルシャン 長野メルローなど3000円を超えるものが多いと記憶しています。白は色々と優れたものを経験してますが。また、好みはあると思いますがやや酸味が足りません。そこが飲みやすいと思う方も少なくないとは思います。

 

コスパの評価は難しいところですが、正直神奈川県がワイン産地として適しているとは今でも思いません。それでも「神奈川で素晴らしいワインが生まれるかもしれない」と言う夢を見せさせてくれるワインであることは間違いありません。ケントクエステート共々今後が楽しみです。