ドメーヌ ガングランジェ シャンガラ
初めて入った酒屋で「アルザスのワインを飲みたいな」と眺めていたらコイツが目に入りました。同じラベルでピノブランがあり、これはシャンガラ。「何そのブドウ品種、聞いたことない」と思い購入。
帰って調べた見たらシャンガラとはブドウ品種では無く、生産者のジャン(ジャン フランソワ氏の作品)の事を指すアルザス語だとか。
いわゆる自然派を中心に扱っている酒屋で自然派っぽいラベルだったので、これも自然派だろうと思っていたらその通りでした。酸化防止剤無添加、ノンフィルター。恐らく自然酵母でしょう。
私は「自然派ワインだから素晴らしい」という意見には賛同しません。自然派のワイン作りである
こういった手法はあくまでもワインの質を高めるためであって、これが目的であっては本末転倒です。結果として酸化した不味いワインに私は価値は見出せません。
秋らしくサーモンを味噌味で人参、しめじと炒めました。かなり日本的な味付けですがアルザスのワインは果たして合うのか。
自然派のつもりでなければ「ちょっと酸化しすぎた?」と思えるような色調ですが、自然派ワインではこのような色調と少し濁った感じは珍しくありません。
飲んだ感想としては旨味たっぷり。「ワインはブドウから作られているんだな」という当たり前のことを再認識させられるようなブドウの果実味。辛口のはずですが旨味とその複雑味は強く、酸がきつく感じることはありません。和の食卓にも無難に合わせられました。味が複雑だから懐が広いのでしょうか?
アルザスはフランスでも特に涼しい気候で病害虫のリスクが少ないせいか自然派の生産者が数多くみられる地域です。私にとってアルザスとはマルセル ダイスですがガングランジェも素晴らしい生産者の一人として記憶されました。