酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

ドメーヌ ガングランジェ シャンガラ(2日目)

saito0701.hatenablog.com食卓が何もかも初日と変わらないように見えますが2日目です。実家から鮭をもらったため消化中です。

 

2日目でもほぼ味に変化はありません。酸化防止剤不使用との事なので抜栓2日目には大きく味わいを損なってしまうかもしれないと危惧してましたがそんなこともありませんでした。

 

同じような名前の生産者がアルザスにいます。

 

ポール ジャングランジェ(アルザス/エギスハイム村。輸入元:モトックス)

ガングランジェ(アルザス/ファッヘンハイム村。輸入元:ヴァンクール)

 

辿っていけばどこかで親戚なのかもしれませんが、ちょっと調べた程度では関係性は不明。

 

このシャンガラの面白いところはピノブラン主体ですが、かなり多数のブドウを混ぜているところです。私が敬愛するアルザスのマルセル ダイスは混植混醸で有名で、通常はブドウ品種ごとに畑を分けて別々に搾汁、醸造するものですがマルセル ダイスは同じ畑に複数のブドウを植え、一緒に収穫し搾汁の時点で混ぜてしまうものがあるそうです。

 

本人曰く「私が作りたいのはリースリングのワインではない。アルザスのワインだ」との事で、土地を表現するためにそのような手法を取っているとの事。

 

オーストリアにはゲミシュターサッツと言う手法があり、これも混植混醸で収穫も一緒にしてしまうとの事。それを生産者より聞いたとき、思わず

「それではブドウ品種ごとの熟度を無視して収穫してしまうのですか?」

と質問したところ

「もちろん品種ごとに早熟、晩熟の物はあるのだが、不思議なことに混植していると熟度がかなり近くなる。それでももちろん、わずかに若い物が混ざるが一緒に醸造するとそれが複雑さになり、味わいに厚みが出る」

との回答でした。実際にゲミシュターサッツのワインは面白みがあります。

 

こちらのシャンガラは混植かどうかは知りませんが、複数のブドウを混ぜ複雑味をだすことには成功しています。そういうワインは珍しくは無いのですがこれはバランスのとり方が見事です。他の単一品種のワインも試したくなりました。