酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

レカシュ ワイナリー オレンジワイン(2日目)

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saito0701.hatenablog.com塩レモン牛タンとナチュラルオレンジワインです。

 

先日のブログでも書きましたが、このワインはコンセプトが気に入らないだけで非常に飲みやすいオレンジワインです。誤解を恐れず言うなら自称オレンジワインの白ワインです。事実、2日目はさらにただの白ワインになってました。

 

色調、香味ともに健全ですし価格も1500円はしませんからいい勉強にはなったという感想です。むしろ下手に他の濃いめのオレンジワインより、こちらの方が口に合うという方は少なくないかもしれません。

 

牛タンは調理法にもよりますが、塩レモンならフリウリのオレンジワインのようなオレンジ色の柑橘類を思わせるしっかりとしたタイプのワインなどが合うと思います。軽いシャルドネやソーヴィニヨンブランは香味は合うかもしれませんが、固めの触感と軽いワインは個人的にはおすすめしません。

 

質の高いブドウを作ったのであれば、あとはできるだけそのエネルギーを損なわずにワインにすべきなのでしょうが、そうでもないなら美味しいワインにするために技術が不可欠です。ブドウが微妙な分、手を加えたほうがいいのでは?とこのワインには感じました。


程よい価格で楽しみたい以上「全てのワインは完璧なブドウで作られた完璧なワインであるべきだ」なんて思いません。

 

スペインワイン生産者の頂点の一人である、ミゲル・A・トーレスはワインセミナーにおいて

「皆さんは『トップキュヴェのワインはこんなにこだわってるんだよ!』って話が好きですが一番売れているワインはサングレ・デ・トロ(スタンダード品)ですよね?皆さんが普段飲むワインもサングレ・デ・トロですよね?ですから一番大切なのは最高のワインより、スタンダード品なのです」
とずばり話してくれたのは嬉しかったですね。ワインの世界ではやたらと最高品質の話ばかりが出てきますが、皆さん普段からそんなワインばかり飲んでるんですか?と思ってました。

 

高価格、高品質なワインから低価格の何とも言えないワインまで楽しんでこそ、ワインファンだけじゃなく、近年よく耳にする「個性の尊重」ではないでしょうか?ですからこのワインも嫌いじゃありません。こんなワインもあるのか、と勉強になりました。