酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

Bodegas Tres Piezas ソロ ティント

Bodegas Tres Piezas ソロ ティント
  • 生産国:スペイン
  • 生産者:Bodegas Tres Piezas(?)
  • 輸入元:ベルーナ
  • ブドウ品種:テンプラニーリョ

saito0701.hatenablog.comこちらの赤。

 

白は率直な感想として「まぁまぁダメ」な部類ですが赤は果たして。

 

塩、胡椒で下味をつけ、焼きあがった後にマスタードを付けただけのシンプルなポークソテーです。

 

この料理は軽い赤、ロゼ、中程度以上の飲みごたえの白やカヴァなどに幅広く合うワイン向けの料理として自分の中では位置づけしてます。

 

白同様、香りはハッキリとしておりチープさはありませんが、さほど複雑でもありません。渋みはあまり無く、酸味が全体を引き締める感じの赤ですね。この酸味が料理を食べた後の口をさっぱりとさせ、料理には無い果実味が食卓全体を豊かにします。

 

白とは大分感想は異なり、600円以下で入手できたのであればいいコスパのワインだと思います。決して高品質なワインではありませんが、スペインの低価格ワインらしい飲みやすいさと華やかさを持ったワインです。

 

元々ベルーナという会社に対して個人的にいい印象を持っていないところにダメな白を味わったので全く期待していなかったのですが、赤はかなり好印象です。同じブランドで「赤は普通だけど白はけっこういい」って記憶はあるのですが、これは逆ですね。

 

同価格であればアルパカと比べてもそう劣らないワインだと思います。一晩で1本開けてしまったのは私としては珍しい。よって2日目のレビューはありません。

Bodegas Tres Piezas ソロ ブランコ

Bodegas Tres Piezas ソロ ブランコ

生産者名はとあるワインのサイトにそのように掲載されていただけで確信はありません。Bodega Tres Piedrasという生産者のHPは確認できましたがBodegas Tres Piezasという生産者が確認できなかった上、輸入元であるベルーナのHPで見積もりでも生産者の記載が無いからです。

 

ベルーナのHPでは980円(外税)で売られているこちらですが、とあるドラッグストアで500円弱で販売されていたので購入。ベルーナはワイン通販のMY WINE CLUBで有名ですが、こちらが得意としているのはワインのセット販売です。

 

ベルーナが、というワケではありませんがワインのセット販売は要注意です。考えずに適当に色々なワインを飲みたいというのならいい物ですが

「12本セットで12000円!1本当たり1000円のセットに相場が1500円近いワインがあってお得!」

という見せ方をしているものがあります。しかし、セットに必ず含まれている見たことも聞いたことも無いワインは600円程度ってことも多々あります。

午前中にスーパーで買い物をして自宅昼飲みで開けてみました。白ワインと生ものは決して相性が悪いワケではありませんが、日本酒の方が無難ですね。

 

500円程度のワインですからこれっぽっちも期待していなかったのですが、香りは中々しっかりとフルーティー。安ワインの特徴の一つとして香りが乏しいというのがありますがこれはちょっと驚きました。しかし、やや野性的な香りでクリーンとは程遠い印象です。恐らくですが酸化している、というより選果(健全なブドウの粒だけを仕込み回す作業)を行っていないため、傷んだブドウも混ざっているのかもしれません。

 

この価格の量産ワインで選果しろとは言いませんが、やや雑な味です。酸も乏しく食事と合わせようにも単体で飲もうにもいい印象は受けません。酸っぱいワインが嫌って方が飲んだらどういう感想になるのかな。

松みどり しぼりたてのお酒(2回目)

松みどり しぼりたてのお酒(2回目)

saito0701.hatenablog.com昨年もいただいたこちらです。

 

日本酒ですから米と合う物には大体合います。

 

味のバランスも良く、程よく濃厚だけど飲み疲れしない。中々いいお酒だと思うのですが、いかんせん知名度が低い気がします。広く売られれば、とは思いますがそういう地酒はごまんとあるのでしょう。

 

酒蔵によっては今のお客さんを大事にしたいから質を落とさず、生産量を増やさず、新規の特約店(メーカー指定の販売者。流通が限定されたものを扱える半面、年間の販売量をある程度約束する必要がある)を増やさないって姿勢のところも多いのですがコロナで少し変わったところもありました。

 

自分の口に合う、マイナー地酒を探すのも日本酒の楽しみです。

十勝ワイン 町民用ロゼワイン(2日目)

saito0701.hatenablog.comこれの2日目。

 

カマンベールチーズと魚河岸揚げのアヒージョ。見た目はとにかく味は結構よく、定期的に妻が作ってます。

 

やはり冷蔵保存ですし雑な作りでもないので、初日とほぼ印象は変わりません。

 

特別良く合うという印象もありませんが、やはり辛口のロゼは大抵の料理と無難に楽しめます。余韻が短く味が単調と言うとソムリエは決して口にしないネガティブな表現ですが、見方を変えれば日常的な料理と合わせやすいとも言えます。

 

テーブルワインとしては親しみやすい1本でした。

十勝ワイン 町民用ロゼワイン

十勝ワイン 町民用ロゼワイン
  • 生産地:北海道中川郡池田町
  • 生産者:十勝ワイン
  • ブドウ品種:キャンベル

町民用とは池田町民専用ワインというワケでは無く、町民還元用ローゼワインを改名したものだとか。よくは知りませんが売り上げの一部が池田町に還元されているんでしょうか?

 

国産ではちょっと少ない辛口のロゼ。国産のロゼはやや甘口をよく見ます。フランスではロゼは消費の3割を占め、世界的にも流行してますが日本国内でのロゼの消費量は3%程度。これでは国内もメーカーもロゼには力を入れようとはならないでしょう。

 

ロゼは中途半端なイメージがあるのかもしれませんが食卓は華やかになりサラダから鶏肉や豚肉を使ったシンプルな料理などに幅広く合わせられるワインです。もうちょい売れてもいいと思うんですけどね。

 

これからバレンタインのロゼ特集が始まり、売れ残りがそのまま花見コーナーに並んでいく流れが変わり、扱いやすさに注目されて「とりあえずのワイン」に採用される家庭が増えていくと嬉しいのですが。

 

ということで本来しっかり目の赤が合う、ブフ・ブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮込み)を合わせてみることに。

 

流石にダメですね。このロゼは飲み飽きしないシンプルな辛口ですが完全に料理が勝ってしまってます。意地が悪すぎました。煮込み料理は味が食材に染み込み、複雑な味と長い余韻になるものですがこちらのワインの余韻は短く、アンバランスさが否めません。

 

余韻は短かく、複雑さも無い味ですが主張はするタイプですので深く考えず、気楽に開けられるロゼを目指しているのでしたらこの路線でいいのでしょう。色調が濃いめなのも鮮やかでいいですね。

 

明日は別の食事と合わせてみます。

サントリー こだわり酒場のレモンサワー〈ゆずレモン〉

サントリー こだわり酒場のレモンサワー〈ゆずレモン〉

サントリーらしい誰にでも楽しめる「最大公約数」を目指したようなシリーズ、こだわり酒場からゆずレモンが2023年11月21日限定発売。購入したことをすっかり忘れており、レビューがこんなタイミングになりました。

 

ほどよくゆずが効いてますが利かせすぎず、クセのある味ってこともありません。この辺のバランスの良さは流石です。どれも個人的に満点は出しずらいが平均点は上回る、ハウスメーカーで言うなら積水ハウスのような隙の無さがあります。

 

そこそこちゃんと甘いのですが食中酒を意識したのか食後酒やリラックスタイムに楽しむべきなのか迷いますね。

 

saito0701.hatenablog.comこちらは甘さは無く、食中によさそうですがゆずレモンはどちらでも行けそうです。それを万能と捉えるじゃ中途半端と捉えるかは人ぞれぞれでしょう。

 

2か月も前の限定品ですから値下げ処分されてるならまた買ってもいいかな。

アブサント ヘヴン

アブサント ヘヴン
  • 生産者:マルカイコーポレーション

アブサンというニガヨモギを使ったリキュールがあり、ゴッホロートレックピカソなどの有名画家が好んだことで知られています。

 

このアブサンにはニガヨモギに由来するツヨンという成分が神経毒性をもつことが知られて、現在販売されているアブサンにはこのツヨンという成分はほとんど含まれてません。

 

そのアブサン系のリキュールで最も有名な物がDISTILLERIES & DOMAINES DE PROVENCE社アブサンでこのアブサントテイストのハーブドリンクがアブサントヘブンです。

 

ご存じの通りエナジードリンクは砂糖と強めの炭酸で「何か効きそう」感を出しただけで大した原料費もかかってないのに若者中心に高めの価格設定でも売れてるのでボロ儲けなのです。

 

そんな市場、特にクラブなどを意識して「ちょっと悪そうな感じ」を出したノンアルコールハーブドリンクとしてリリース。コカレロとか好きですしね、彼ら。

 

暗いところに鮮やかな光が飛び交うクラブでこの色がどう映るのか分かりませんがこんな色調です。

 

2本あったのですがエナジードリンクが好きな妻が勝手に飲み、私に文句を言ってきました。「何あれ、不味いんだけど」

 

勝手に飲んで文句を言われる筋合いもありませんが、アブサンは元々多くの日本人の口に合うリキュールではありません。ゴッホ達が好んで飲んでいたのは味よりは、アルコールとしては比較的安かった(特にゴッホは弟の助けが無いと絵を描けないくらい貧乏)ことと魅惑的な色調でしょうね。また中毒性があったとも思われます。

 

そんなアブサンっぽい味なので、アブサン系のリキュールを飲んだことが無ければちょっと驚きもするでしょう。バーなどでアブサンを飲む層とクラブなどでエナジードリンクを飲む層は重ならないどころかかすりもしないと思います。

 

レッドブルを真似て数多くのエナジードリンクが出ましたがその多くが大して売れていません。コレもその一つになると思います。