酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

ザ レモンクラフト 至福のレモン

ザ レモンクラフト 至福のレモン

saito0701.hatenablog.com店頭で隣に並んでいたため、三ツ星グレフルサワーの姉妹品と思って購入しましたがよくよく見てみればメーカーすら違いました。紛らわしい陳列するなよ。

 

先に言っておくと味は申し分ありません。普段、100~120円程度の缶チューハイ飲んでいる方がこの200円弱のザ レモンクラフトを飲んだら価格分、レモン感が違うのはよくわかると思います。とは言え酸っぱすぎず、上手に果実感を引き立ててはいますが、幾らか個人的には文句があります。

 

まず、大手メーカーがクラフトって使うな。craftとは元々手芸品、工芸品、民芸品のことを指します。職人の技巧が光る一点物と言えばいいでしょうか。それがどんどん安易な言葉となり、大手メーカーが大量生産しているものを「こだわってます」程度の意味で使われるようになってしまいました。

 

大手メーカーとは言え、技術者や商品開発者一人一人と話せばどれほど熱心にクオリティを追求しているかは、対話すると肌で感じるほど伝わります。が、あなたの会社のお偉いさんはあなたのこだわりなんてどうでもいいです。売れるかどうかしか興味は無いんです。

 

酒類で言うクラフトは大手メーカーに設備、歴史、ノウハウ、販路、宣伝力が及ばないながらも独自路線のこだわりで小さなメーカーが切り開いた市場なのです。尖った味でそもそも少量しか作れないが、その個性的な味を少数の人に分かってもらえればそれでいい。そんな職人気質が詰まった酒が酒類で言うクラフトなのです。

 

その職人の世界に大手メーカー資本の暴力で荒らしに来ることのいやらしさを感じます。

 

この至高のレモンは限定品。定番は極上レモンってやつですが、姉妹品にグリーンレモン、王道レモンとあります。悪くは無いんでしょうが似た製品はあります。この競合ひしめくレモン系酒類の中で他社の同等製品とどう差別化していくのかがキモとなっていくのでしょうが、営業マンが「スーパードライのついで」程度で販促するのであれば、このブランドもそう長くないでしょう。