酒屋の宅飲み

酒屋に勤めるサラリーマンが自宅で飲むお酒のレビュー

サッポロ ニッポンのシン レモンサワー

サッポロ ニッポンのシン レモンサワー

レモンのスペシャリストであるポッカサッポロフード&ビバレッジと共同開発した新定番のレモンサワーというのが謳い文句。

 

レモンサワーは各メーカーがしのぎを削って争っているRTDReady to Drinkの略称。缶チューハイなどの開けてすぐ飲めるアルコール入りミックスドリンクの総称)であり、中途半端な物はあっという間に市場から姿を消してしまう激戦区です。

 

ここでサッポロが見事に中途半端な物をリリース。一昔前に比べてレモンサワーは格段に味わいが良くなりましたが、もはやその格段に良くなった味がここで戦う上での前提条件です。ここに個性的な+αが求められます。

 

サントリー ストロングゼロ-196° ダブルレモン

アルコール度数9%の飲みごたえと手ごろな価格だガッツリ酔えるところに加えて、果汁とレモンの浸漬酒をダブルで使い、高めのアルコール感に負けないレモンの香味を引き出しました。

 

宝酒造 タカラ焼酎ハイボールレモン

古き良き時代を思わせる味とパッケージ。アルコール度数は7%とやや高め。甘味料、プリン体、糖質ゼロの辛口

 

キリン 氷結 レモン

2001年の発売以来、未だに高い人気を誇るロングセラー。発売時に生まれた赤ちゃんがもう、コレを飲める年になっているのですから驚きです。アルコール度数も標準的な5%のバランスタイプ。スッキリと瑞々しい味わい。とりあえず間違いの無い1本。

 

キリン 本搾りレモン

ベースは焼酎では無くウォッカ。果汁は実に12%。糖類、酸味料はおろか、この手の商品ではほぼ欠かせないと言っても過言ではない香料まで不使用。純粋に炭酸、ウォッカ、レモンのみとどこまでも真っすぐな味わい。

 

アサヒ 贅沢搾りレモン

本搾りを上回る果汁14%。そのブランド名は伊達ではなく、果汁感は抜群。しかし酸っぱすぎず、果汁感を楽しみやすくするためアルコール度数は4%にとどめている。

 

サッポロ レモン ザ リッチ

こちらも負けじとレモン感を前面に出したタイプ。レモンの果皮、レモンオイル、レモンパルプを使用し、複雑、濃厚で奥行きのあるレモンの香味を楽しめる。

 

他にも見事なレモンの缶チューハイはまだまだありますが、高いレベルは維持しつつ差別化を図り、顧客の奪い合いが激しいジャンルです。そこに「新定番」と言われても「どこが?」としか思いません。

 

基本的な味わいで、最近のレモンサワーらしく、レモンの香味はしっかりとあります。バランスはとれており、多くのレモンサワーファンが味そのものをダメ出しすることはまず無いでしょう。

 

しかし、サッポロびいきの私が見てもダメです。激戦区で戦うには味、価格、パッケージデザイン、コンセプトのいずれも弱すぎます。正直長続きするブランドとは思えません。気になる方は早めに飲んでおくことをオススメします。