ファレルニア ヴィオニエ レゼルヴァ
- 生産国:チリ/エルキヴァレー
- 生産者:ファレルニア
- 輸入元:稲葉
- ブドウ品種:ヴィオニエ
チリで作るオレンジワインです。オレンジワインはここ数年のブームですが、今後定着するであろうワインです。オレンジワインについての詳細は他のネットで検索するか
saito0701.hatenablog.comこちらをご確認ください。
先日のこのダメ出ししたレカシュのオレンジワインよりもさらに色調は白ワイン寄りで、言われなければオレンジワインとは思いません。よくよく調べればオレンジワインの定義は簡単に言えば「白ブドウで赤ワインの製法(果汁に果皮、種子を漬け込む)を用いたワイン」であり、色がオレンジである必要性は無いようです。
オレンジワインの人気が高まっている理由の一つとして、白ワインと違い、果汁に種子を漬け込むため、種子からタンニンが抽出されます。このタンニンは酸化防止の役割をもち、酸化防止剤を極力抑えたい自然派ワインの生産者が目を付けているところが一つ。自然派ワインブームに乗っかっているんですね。もう一つは白ワインに比べて酸味が穏やかな一方で芯が強く、食事と合わせやすいところです。考えてみれば白ワインと赤ワインの要素を持っているのですから、どちらのワイン向けの料理ともそれなりに合うんでしょう。
現状のオレンジワインの(個人的に考えている)問題点としてこなれていない価格と味わいが綺麗ではないものが見受けられるというところです。初めて飲んだオレンジワインは「一日中はいた靴下の匂い」という表現をされるほど動物的なニュアンスが確かにありました。あれはあれでユニークでしたが。
このファレルニアはその両方をクリアしています。価格は希望小売価格で1500円。生産者のコメントは
非常にクリーンでバランスが取れていて、飲みやすいワインになったと思っています。嘘偽りなく申し上げますと、発酵が始まった時、ワインがクリーンであることに驚き、とても嬉しく思いました。<輸入元HPから抜粋>
流行りのオレンジワインを自分たちの持つ哲学である「味、価格ともに飲みやすいもの」を追求した印象です。
確かに綺麗な味わいです。香りもふくよかでほどほどに複雑。色は先述の通り白ワインそのものですが、落ち着いた芯のある味わいは確かにオレンジワインなのでしょう。この日の食事はペペロンチーノでしたが、食事が進むワインである一方でワインも存在感を示します。ペペロンチーノは安上がりなうえに妻も子供も喜ぶので良く作ります。
オレンジワインに興味を持ち、色々飲み比べたい方には物足りないかもしれませんが、ペアリングを深く考えずにワインを楽しみたい、どんな料理が出てくるか分からないワイン会に持ち寄る1本としてはかなり秀逸じゃないでしょうか。
同じ生産者の別のブドウのオレンジワインも飲みましたので、生産者についてはそちらで掘り下げようと思います。