チリ最高峰の生産者の一人。元々は高品質のワイン専門インポーターであるヴァンパッションが輸入元で、中々に入所困難でしたがもうちょい庶民的なインポーターであるジャルックスになって身近な存在になりました。
どのくらいジャルックスが庶民的かと言うと、別の自社輸入のワインのセールスポイントとして「JALファーストクラスに採用!」とか言っちゃうインポーターです。出来レースにもほどがあります。
このアコンカグア キュヴェは元々「エステート」と言うラインナップのスタンダード品でしたが、産地であるアコンカグアを強調したかったのか、スタンダードがこちらのアコンカグア キュヴェになりました。
飲みごたえ十分。果実味も酸もかなり強い一方でバランスもとれており「安旨チリワイン」という有象無象のワインとは明らかに一線を画します。エラスリスのワインを飲むのはこれが2本目(1本目はカベルネ)ですが他のワイナリーなら2000円弱程度ランクの味わいが1200~1300円程度という感想です。
チリワインにありがちな「果実味しっかり、インパクト抜群、でも酸はゆるゆるで締まりが無い」ってのとも違います。ブルゴーニュほど細かい酸ではありませんがコスパで考えれば申し分がありません。今やブルゴーニュはスタンダードですら2000円スタートですから、宅飲みには厳しい存在です。
味付けの濃い料理であっても問題ありません。肉であっても牛はとにかく、鶏や豚のグリルなど、比較的あっさりとした味付けであればとても相性がいいと思います。
ジャルックスはどの小売店の店頭にでも並ぶほどありふれたインポーターではありませんが、ネット通販であればそこらじゅうで扱われていますから、比較的手に入りやすいワインです。チリという安旨ワイン大国であってもひと際煌めく生産者だと思います。